絶望の林業
ドキッとさせられるタイトルです。
著者は森林ジャーナリストの田中淳夫氏。
3部構成で、第1章:絶望の林業、第2章:失望の林業、第3章:希望の林業となっています。
国民の税金である補助金が無駄につぎ込まれていること、山主にお金が還元されてない実態、
科学的データに基づかない謳い文句や施策、山を傷つける伐採や道づくり、
ビジョンを持たない場当たり的な政策など、どれも思い当たる節があり読んでいて耳が痛くなります。
特に印象的だった言葉は「林業はプロダクトアウトであるべき」という部分。
最近は講習等でもマーケットインを目指すべきとよく聞きますが、
長い目で信念を持って取り組んだ成果を売り込む姿勢が必要とのこと。
そして環境や多様性の部分を無視してはいけないこと。
ぜひ林業に携わる人々に読んでほしいと思った一冊です。
【2020.2.18】
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